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名称 | バラ輝石 (ばらきせき) |
英名 | Rhodonite (ロードナイト) |
分類 | 珪酸塩鉱物 |
化学式 | (Mn,Ca)5Si5O15 |
結晶系 | 三斜晶系 |
硬度 | 5.5〜6.5 |
比重 | 3.57〜3.76 |
劈開 | 二方向に完全 |
断口 | 貝殻状〜凸凹 |
条痕 | 白色 |
色 | 淡い紅色〜帯赤色 |
光沢 | ガラス光沢 |
バラ輝石は、マンガンに富む変成岩や交代変成作用を受けた堆積岩であるスカルン、不純物を含む石灰岩などに産出する珪酸塩鉱物で、菱マンガン鉱やテフロ石、ブラウン鉱、満ばん柘榴石などと共に産出する。
三斜晶系で卓状の結晶をつくるが、先が丸くなっているものが多く、名前に「輝石」とついているが輝石の仲間ではなく、バラ輝石は準輝石に属している。
また、塊状や粒状、緻密で産出するものもあり、色は淡い紅色から褐色を帯びたような赤色をしているが、酸化して、表面が黒変しているものも見られる。
条痕は白色で、透明から半透明で、結晶面にはガラス光沢がある。
断口は貝殻状から凸凹で、熱で溶融しやすく、ガラス質の物質を生じる。
バラ輝石の一種であるパイロクスマンガン鉱(Pyroxmangite)とは外見上ほとんど同じで、比重や硬度もよく似ている。
肉眼的な判別は難しいが、自然に産出するバラ輝石は、常に少量のカルシウム分を含んでいる
写真のものは、大分県・木浦鉱山産出のもので、バラ輝石はマンガンの鉱石として利用されるほかに、美しいものは装飾用に利用される。
尚、バラ輝石は英名のままロードナイト、或いはロードン石などと呼ばれることもあるが、英名の「Rhodonite」は、ギリシャ語の薔薇「rhodon」に由来している。