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名称 | 方沸石 (ほうふっせき) |
英名 | Analcime (アナルシム) |
分類 | 珪酸塩鉱物 |
化学式 | NaAlSi2O6・H2O |
結晶系 | 等軸晶系(立方晶系) |
硬度 | 5~5.5 |
比重 | 2.22~2.29 |
劈開 | 非常に不良 |
断口 | 亜貝殻状~貝殻状 |
条痕 | 白色 |
色 | 無色や白色、灰色や淡黄色、淡赤色、帯緑色など |
光沢 | ガラス光沢 |
方沸石は、火成岩や埋没変成を受けた凝灰岩などの隙間に、ソーダ沸石やトムソン沸石などのほかの沸石や方解石、魚眼石などと共に産出するが、スカルン中に脈をつくることもある。
等軸晶系の偏菱二十四面体や、それに六面体が加わった結晶をつくるが、塊状や粒状、緻密などの晶癖をもつものも見られる。
色は無色や白色のほか、灰色や淡黄色、淡赤色や緑色を帯びたものも見られるが、いずれも条痕は白い。
透明から半透明で、ガラス光沢があり、熱すると溶融する。
方沸石は、イオンを置換をする性質など、さまざまな点で沸石の仲間とされているが、結晶構造や化学組成などは、準長石類に近い。
また、炎を黄色に変え、酸に溶けるほか、摩擦や加熱すると弱い静電気を生じることから、英名は「弱い」というギリシア語に由来している。
写真は、山梨県南巨摩郡中富町(現・身延町)西嶋・月見橋上流のもの。