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明礬石

 
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名称 明礬石 (みょうばんせき)
英名 Alunite (アルナイト)
分類 硫酸塩鉱物
化学式 KAl3(SO4)2(OH)6
結晶系 三方晶系
硬度 4
比重 2.8
劈開 一方向に完全
断口 貝殻状
条痕 白色
白色や淡褐色、帯赤色、帯黄色など
光沢 ガラス光沢、真珠光沢


明礬石は、母岩の一部が火山性の熱水脈や噴気の作用によって変質することによって生成される硫酸塩鉱物で、火道周辺の鉱脈に生成する。

自然結晶は菱面体や偽六面体をつくるが、粒状や塊状、緻密状のものが多く、繊維状でも産出する。

色は白色や灰色を帯びたもの、黄色や赤色っぽいもの、淡褐色などをしているが、条痕はいずれも白い。
透明から不透明に近いものまであり、ガラス光沢や真珠光沢がある。
また、断口は貝殻状で、密閉して熱すると水を生じる。

明礬石は、所謂「ミョウバン」の原料で、ミョウバンは媒染剤や防水剤、皮なめし剤や浄水場の沈殿剤、消化剤など、広く利用されるが、明礬石はアルミニウムの原料やカリ肥料などにも利用される。

このほか、明礬石はカリウムやアルミニウムを含んでいるが、カリウムがナトリウムに置き換わったものはソーダ明礬石/ Natroalunite・NaAl3(SO4)2(OH)6、アルミニウムが鉄に置き換わったものは鉄明礬石  / Halotrichite・KFe3(SO4)2(OH)6 となる。

写真は、兵庫県・栃原鉱山(閉山)産出のものだが、国内での明礬石の産地は多い。

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