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名称 | ベスブ石 (べすぶせき) |
英名 | Vesuvianite (ベスビアナイト) |
分類 | 珪酸塩鉱物 |
化学式 | Ca10(Mg,Fe)2Al4(SiO4)5(Si2O7)2 |
結晶系 | 正方晶系 |
硬度 | 6.5 |
比重 | 3.4 |
劈開 | 不明瞭 |
断口 | 貝殻状〜凸凹 |
条痕 | 白色 |
色 | 褐色や黄色、白色、緑、赤、青、紫色など |
光沢 | ガラス光沢〜樹脂光沢 |
ベスブ石は、接触変成作用をうけて変質した石灰岩中に生成し、透輝石や緑れん石、方解石や柘榴石、珪灰石、雲母など、他の鉱物と共に生成する。
別名・アイドクレーズ(Idocrase)とも呼ばれ、短柱状や錐状の結晶をつくるが、塊状や粒状、円柱状や放射状集合体、緻密などでも産出する。
透明から半透明で、ガラス光沢から樹脂光沢がある。
色は褐色や黄色、白色や緑色、赤や青、紫などで、白や黄色いものはカリフォルナイト、青色のものはシプラインと呼ばれることもある。
(黄色や黄褐色、淡い緑色のものをアイドクレーズ、緑色のものをカリフォルナイトと呼ぶとするものもある)
また、褐色や黄緑色のものが多いが、クロムが含まれるとピンク色を表し、カリフォルナイトなど、透明度の高いベスブ石は、装飾用に利用されることもある。
成分上、アルミニウムの一部は鉄に、カルシウムはマグネシウムに置き換わることがあり、フッ素やホウ素、チタンなどを含んでいるものもある。
条痕は白色で、酸には溶けず、断口は貝殻状から凸凹をしている。
また、ベスブ石は柘榴石とよく似ていて、塊状で産出すると判別するのが難しく、灰ばん柘榴石などとは見分けることができない。
このほか、英名の「Vesuvianite」は、イタリアのベスビオ火山に由来していて、ベスブ石がベスビアス火山の火山弾塊中に発見されたことから付けられている。
また、別名のアイドクレーズ(idocrase)は、ギリシャ語の「Eidos (見かけ)」と「Krasis (混交)」の合成語で、ベスブ石の結晶の形がジルコンなど、他の鉱物の結晶と似ていることから付けられている。
尚、写真のものは、大分県南海部郡宇目町(現・佐伯市)産のもの。