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濁沸石

 
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名称 濁沸石 (だくふっせき)
英名 Laumontite (ローモンタイト)
分類 珪酸塩鉱物
化学式 CaAl2Si4O12・4H2O
結晶系 単斜晶系
硬度 3〜4
比重 2.2〜2.4
劈開 完全
断口 凸凹
条痕 白色
白色、灰色、淡紅色、帯黄色など
光沢 ガラス光沢〜真珠光沢


濁沸石は、玄武岩や安山岩の隙間、花崗岩のペグマタイトや低〜中温の熱水鉱脈、熱水変質岩、変成岩などに産出する沸石で、結晶は単斜晶系の四角柱状で、先端は斜めに切れている。

塊状や繊維状、円柱状や放射状で産出するものもあり、色は白色や灰色、淡い紅色、黄色や褐色を帯びているが、条痕は白色をしている。

透明から不透明で、ガラス光沢から真珠光沢があり、劈開は伸張方向に平行で、断口は凸凹している。
検査の方法としては、塩酸の中では溶けて、ゼラチン状になる。

また、濁沸石は、新鮮なものは透明だが、空気に触れると結晶水の一部を失うため、白色の粉が出て不透明(白濁)になる。
この為「濁沸石」と名前がつけられているが、水分を失ったものは、指でもむと簡単に粉末化してしまう。

長期間保存するためには水と一緒に密閉しておく必要があるが、結晶水の一部を失ったものを水につけておくと、再び元へ戻る。

このほか、英名の「Laumontite」は、濁沸石の発見者ローモン(Franois Pierre Nicolas Gillet de Laumont / 1747―1834)に因んでいる。

尚、写真のものは、秋田県仙北郡協和町(現・大仙市)産のもの。

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