方鉛鉱
名称 |
方鉛鉱 (ほうえんこう) |
英名 |
Galena (がレナ) |
分類 |
硫化鉱物 |
化学式 |
PbS |
結晶系 |
等軸晶系(立方晶系) |
硬度 |
2.5 |
比重 |
7.2〜7.6 |
劈開 |
三方向に完全 |
断口 |
亜貝殻状 |
条痕 |
鉛灰色 |
色 |
銀白色、鉛色など |
光沢 |
金属光沢 |
方鉛鉱は、輝銅鉱や
斑銅鉱、
黄銅鉱、赤銅鉱など共に、鉛の重要な鉱石で、成分の90%近くに鉛が含まれている。
熱水鉱脈中やスカルン鉱床、黒鉛鉱床などに生成し、石英や
方解石、黄鉄鉱や蛍石、閃亜鉛鉱などと共に産出する。
等軸晶系の六面体や八面体などの結晶を形成するが、双晶のものも見られる。
また、塊状や粒状、繊維状のものも見られ、閃亜鉛鉱とは、緻密に混じりあって産出することが多い。
比重が重く、きれいに四角に割れる劈開が特徴で、色は鉛色で、条痕も同色をしている。
新鮮なものは光沢が強く、銀白色をしているが、すぐに表面が酸化して鉛特有の灰色になる。
不透明で金属光沢があり、塩酸に浸すと溶けて、硫化水素を発生する。
溶融点も比較的低く、ロウソクの火で熱しても、角が解けて丸くなる。
断口は亜貝殻状で、亜鉛の主要鉱石である閃亜鉛鉱とは外観の色が似ているが、閃亜鉛鉱の条痕色は褐色をしているので区別ができる。
また、方鉛鉱はしばしば銀を含み、含有量の高いものは、銀の鉱石としても利用される。
写真は、秋田県・亀山盛鉱山産出のもので、国内でも方鉛鉱を産出する鉱山は多いが、現在、国内の鉛を採掘する鉱山は全て閉山してしまっている。
尚、英名の「Galena」は、ラテン語の「鉛の鉱石」の意。
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