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灰重石

 
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名称 灰重石 (かいじゅうせき)
英名 Scheelite (シーライト)
分類 タングステン酸塩鉱物
化学式 CaWO4
結晶系 正方晶系
硬度 4.5〜5
比重 5.9〜6.1
劈開 一方向に明瞭
断口 亜貝殻状〜凸凹
条痕 白色
無色や白色、淡黄色、灰色、帯緑色、帯赤色など
光沢 ガラス光沢から金剛光沢


灰重石は、鉄重石などと共にタングステンの重要な鉱石鉱物で、高温熱水鉱床やペグマタイト、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)などで生成し、スカルン鉱床では灰鉄輝石や灰ばん石榴石、磁硫鉄鉱、黄銅鉱などと一緒に産出される。

両錐状や板状の結晶をつくるが、双晶が多く、塊状や粒状集合体などのものもある。
色は無色や白色、淡黄色や褐色、灰色などのほか、緑色や赤色を帯びたようなものも見られる。
しかし、条痕はいずれも白色をしている。

鉄重石ほどではないが比重が重く、透明から半透明で、ガラス光沢から金剛光沢がある。

紫外線を当てると、ふつうは青白い蛍光を発する。
また、灰重石は酸には溶けるが、熱では溶けにくい。

英名は、灰重石の中にタングステン酸を発見したスウェーデンの化学者・ K.シェーレ(Karl Wilhelm Scheele)に由来している。

写真は山口県岩国市二鹿・喜和田鉱山産出のもので、同鉱山からは灰重石が多く産出されたが、現在は閉山している。

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